特養と老健の違い
特養とは特別養護老人ホームの通称になります。特養は入居型の福祉施設で、全国に6000施設以上設置されている高齢者向けの居住施設です。
勝手に特養を建設、運営することはできず、国の認可が必要となります。
介護の最終的な受け皿となっている施設であり、入居するには特養の事業者に入所申込書を提出することなります。
しかし入所待機者が待ち行列を作っている施設が多数ありますので、特に都市部に関しては入居待ちを覚悟したほうが良いでしょう。
入所を決定する要因としては、先着順ではなく、利用者の状況や介護度、病状などを鑑みて決定されます。
老健とは老人保健施設の通称で、「ろうけん」とも呼ばれます。老健では介護の最終的な受け皿というよりも、リハビリを通じて社会生活に戻れるように、自立した生活を取り戻せるよに支援するという施設になります。
そのために介護予防を促進する取り組みや教育を行い、在宅ケアの中心的な役割を担う施設となります。
老健では施設や設備について基準が設けられていますので、その基準にそった施設で運営されなければなりません。例えば、設置が決められているのは療養室や診察室、談話室、食堂、機能訓練室、洗面所、便所、浴室、サービスステーション、調理室、洗濯室、汚物処理室、レクリエーションルームなどになります。
またそれぞれの施設でもこまかな基準があり、例えば便所は療養室のある階ごとに設けるや、身体の不自由な者が使用できるブザーを設けることや常夜灯を設けるなどになります。また、浴室では一般的な浴槽のほかに、介助を必要とする人向けの特別浴槽を設けることなどが決められています。